全相宇宙

名詞 重要ワード ★造語 ぜんそううちゅう

全相宇宙(ぜんそううちゅう)とは、①物理的に観測可能な「外的宇宙」、②主観的に認識可能な「内的宇宙」、③認識構造において原理的に把握不可能な「不可知宇宙」を含む、この世界の総体である。 ブラフマンの総体性(インド哲学)、法界の相互浸透性(仏教)、阿摩羅識の包括性(唯識思想)、カントの不可知性(認識論)、ユングの集合的無意識(深層心理)、コスモスの秩序性(ギリシャ思想)、アカシックレコード(ニューエイジ思想)などを横断するメタ概念。 琴川夕星が提唱する世界論の根幹を成す概念であり、「真理探究」とはすなわち全相宇宙の究明を指す。

①外的宇宙

外的宇宙(がいてきうちゅう)とは、物理的・客観的に観測可能な現象の総称。時間と空間による相対的な存在。量子論のようなミクロの世界から天文学的な宇宙スケールまで、“観測”によってその輪郭を知覚しうる概念領域。 人類はこれを、科学的なアプローチ(観測+理論化)で解明に努めている。

外的宇宙=集合 i

②内的宇宙

内的宇宙(ないてきうちゅう)とは、意味的・主観的なイメージ・クオリアで立ち上がる世界観の総称。五感による認知、思考、感情・情動、記憶、精神、哲学、感性、美意識など、“認識・想像”によってその輪郭を定義しうる概念領域。 宗教とは、内的宇宙の在り方を説くことによってこの世界の輪郭を共有しようと試みるコミュニケーションの一種である。

内的宇宙=集合 ii

③不可知宇宙

不可知宇宙(ふかちうちゅう)とは、外的宇宙・内的宇宙に属さず、認識構造において原理的に接触不可能な第三の宇宙。未知(unknown)でもなく、未発見(undiscovered)でもなく、未解明(unsolved)でもない、観測・認識・想像の射程外にある領域。 例えば、ヒトはカエルの環世界を想像することはできても、実際に身をもって経験することはできない。無機物の環世界に至っては想像することさえも難しい。また、同個体が別の時空間(過去・現在・未来)に存在することも不可能である。 このように、種族や生命、時空を越境した環世界の集合が不可知宇宙の一例であり、原理上、開拓し切れない性質をもつ。

不可知宇宙=(i ∪ ii) の補集合 iii

ヒトが到達している宇宙

ヒトが到達している宇宙は、外的宇宙と内的宇宙の重なる部分(i と ii の積集合)である。すなわち、五感によって知覚・観測することが可能、かつそれを認識・想像できている領域がこの瞬間におけるヒトの世界線であり、この輪郭はつねに変化している。

人類が到達している宇宙= i と ii の積集合

また、ある存在が「i=ii」となり、宇宙と一体となることを「宇宙化(うちゅうか)」と呼ぶ。自他の境界線が溶け、あらゆる二極化の概念が消滅したゾーン状態。

全相宇宙の性質

  • 全相宇宙は、①外的宇宙+②内的宇宙+③不可知宇宙の総和である。
  • 全相宇宙には外側がなく、輪郭や境界が存在しない。
  • 物理的なスケールでこの世界を計測する場合、全相宇宙の広さ・深さ・速さ・密度が上限となる。(常に♾️の値を取る)
  • 形而上学的にこの世界を認識する場合、あらゆる概念・想像の最果てさえも全相宇宙の内側にある。(全相宇宙の外側にはみ出すことができない)
  • 存在するもの/しないもの(存在論)、かつて存在していたもの(過去)、存在する可能性のあるもの(未来)、裏のチャンネルや虚の世界も含め、全次元においてすべてを内包している。
  • あらゆる存在や概念は、全相宇宙から抽出される。(「世界のイデア」と表現できる)

 

全相宇宙=全体集合 U

もし、この世界を深めたいならば、まずは最もスケールが広く、最も抽象的なフィールドを設定しよう。網羅性が無限大、それが全相宇宙である。すべてはこの内側で起こっている。