韻味
名詞 ★造語 いんみ
韻味(いんみ)とは、アルコールに由来する味覚の一種である。既存の五味や旨味、香りの分類・定義には収まらない固有の味覚であり、「アルコールがもたらす風味・香り・酔いを含んだ、余韻のある味覚」が特徴。 “韻味”というネーミングは、「余韻+味」を掛け合わせた造語で、琴川夕星によって提唱された。
韻味を構成する3要素
1. 香り(芳醇な揮発性)
アルコールが揮発する際に鼻腔を抜ける、独特で芳醇な香り。さらにアルコールには、嚥下のあとに香りが戻ってくる「バックテイスト」の特性があり、これが嗅覚に対する時間差(ラグ)となって、立体的な味覚体験="余韻"を生み出す。
2. 旨味(発酵由来のコク)
アルコール生成の過程で発酵により生まれる旨味成分や、素材本来の旨味と結びつくことで、深い味わいが形成される。たとえば、日本酒や味醂にはアサリやシジミなどの貝類に含まれる「コハク酸」が含まれ、醤油には昆布や野菜、チーズに多く含まれる「グルタミン酸」が存在する。つまり、アルコールとは一種の旨味調味料であるといえる。
3. 酔いによる高揚感(身体感覚)
アルコールが血中に入り、軽やかな酩酊をもたらす高揚感。舌先の味だけでなく、“身体感覚”に影響を与える。微量であっても感覚はやわらかく変化し、情緒や気分を彩るこのセクシーな作用こそ、韻味の核心といえる。
韻味料理の例
- アサリの酒蒸し
- 浮気アイス
- 粕汁
- 西京焼き
- 奈良漬あん肝サンド
- ホタテのタリスカー醤油
- 満寿の露(とらや 期間限定羊羹)
- 味醂干し
- ラムレーズンチョコレート