コーチング

名詞 コーチングCoaching

コーチング(英:coaching)とは、本人のエフィカシー(自己効力感)を高めることでゴール達成に導くアプローチ。特にスポーツやビジネスの領域で使われる能力開発法。コミュニケーションによって自己変革を促し、ゴール達成の"臨場感"を上げてゆく。

「エフィカシーを高める」とは

エフィカシー(自己効力感)とは、"未来"の自己能力に対する自己評価。「(根拠の有無に関わらず)自分ならできる」と自信を持てている状態のこと。つまり「エフィカシーを高める」とは、「自分ならできる」という自信を高めること。 対して"自己肯定感"とは、“現在”の自己評価。いま置かれているポジションや環境に対して満足し、安心できる状態のこと。自己肯定感が高すぎる場合、現状維持に留まりやすい(=コンフォートゾーンから抜け出せなくなる)ため、ゴール達成に必要な変化を起こしにくい。

上図:ペイン・プレジャー・マトリクス(Pain-Pleasure Matrix)
上図:ペイン・プレジャー・マトリクス(Pain-Pleasure Matrix)

2種類の自己肯定感

自己肯定感が高まるときの要因によって、2種類に分けられる。

他律性-自己肯定感

  • 自分以外との比較によって、自己評価をしているケース
  • 他者から褒められたり、承認されることがモチベーションとなっている精神状態
  • コーチングの領域からすれば不安定な自己肯定感であり、好ましくない

自律性-自己肯定感

  • 自分自身の成長に対して、自己評価をしているケース
  • 比較ではなく、絶対的なモチベーションに基づいて自らを高めていける精神状態
  • 環境変化によって揺らぐことがないため、安定的な自己肯定感である

「(コーチングにおける)ゴール」とは

「将来こうなりたい」という理想の自己像や世界観のこと。現状維持の延長線上にはなく、達成するには必然的に現状を変える必要がある。 ゴール設定においてもっとも重要なのは「誰かに止められても達成したい」という揺るぎない意志があることである。

ゴールは人に言うべきでない

ゴールを人に話すと、モチベーションが「want to(やりたい)→have to(やらなければいけない)」に変わりやすく、自分主体でなくなる恐れがある。また、思いやりや親切心からエフィカシーを下げる"ドリームキラー"という存在が現れる。(親や先生などが当てはまりやすい) 自発的なモチベーションの維持と、ドリームキラーの発生を予防するため、ゴールは自分の内側に秘め、唯一コーチにのみ共有するのがコーチングの基本である。

エフィカシーの低い人の特徴

  • 現状に満足している(自己肯定感が高い)
  • 変化を嫌う
  • 「できない理由/やらない方がいい理由」を探すクセがある(=クリエイティブ・アボイダンス、英:Creative Avoidance)
  • 安定を好む
  • 過去分析や傾向から最適解を導くのが得意(→過去を正確に見るほど、現状の内側に押し込められる)

エフィカシーの高い人の特徴

  • ゴール達成への強いモチベーションがある
  • 現状に対して不満がある
  • 挑戦を好む
  • コンフォートゾーンを抜けることに抵抗がない
  • 過去ではなく未来を見る
  • むやみに目標を言いふらさない
  • 常識や通説に縛られない
  • 抽象度の高い思考が得意

クリエイティビティとゴール

(コーチングにおける)クリエイティビティとは、過去から最適解を導き出すことではなく、現状から遠く離れたゴールを達成するための問題解決力である。ゴールを達成しようとする思考回路や人格は、あらゆる領域に応用ができる。

コーチの役割とプロセス

(コーチングにおける)コーチは、依頼者のゴール達成に向けて、エフィカシーを高め続ける存在。

大まかなプロセス(手法は省略)

  1. ゴールの発見と定義
  2. ゴールの解像度を高める=視座を上げるため、自己変革を促す
  3. エフィカシーを高め続ける継続的なコミュニケーション

※セオリーやメゾットは存在するが、依頼者の性質によって取るべきアプローチは千差万別である。